中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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バグダッド珍道中、先ずは、アルビルから5月9日

さて、5月8日、バグダッドから、アブサイード、バスラからイブラヒムがアルビルにやってきた。
夜、無事に到着すると早速3人で翌日のプレゼンの準備。イブラヒムは、怖がりのくせに、人まで話すのは結構うまい。一方アブサイードのじいさんは、そういうのが余り得意じゃないから、早速練習。パワーポイントの資料を僕が作ってやった。アブサイードは一生懸命原稿を書いて、まるで演説するように読んでいた。やっぱりあの世代の人。あじるの好きみたい。

ナナカリー病院では昨年の秋に、念願のプレイルームが開設された。ペイマン医師は、JIM-NETが最初にナナカリー病院を訪問した2009年から、「プレイルームを作って欲しい」といい続けてきたが、ついに保健省から予算が付き念願がかなった。

JIM-NETが中心となり、ボランティアを集めて、運営に協力してきた。しかし、日本人スタッフがいないと、ボランティアを運営するキャパシティが病院にはなく、プレイルームには、たまに子どもがきておもちゃや絵本を借りていくだけになり、机やおもちゃはほこりだらけになっていた。
 掃除機そのものがほこりをかぶっているのだ。使わなければほこりをかぶるのは仕方がないが、看護師に聞くと「毎日子どもがいつ来てもいいように開けてあります」という。

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日本とは違って、ともかく砂埃がすごいのだ。中途半端なおもちゃは置かないほうがいいというのも一理ある。
ならばやはり、有効に使わなくてはならぬ。
そこで、プレイルームの運営に関してのワークショップを開催してみようということになった。バスラ子ども病院には、イブラヒムが頑張っている。

バグダッドの医師たちは、最初の頃は、「プレイルームなんかより、薬が足らないんです」といって全く関心を示さなかったが、会議の度にイブラヒムの活動の話を聞き、最近では、「プレイルームを作りたい」ということになり、昨年からアブサイードが運営を始めた。イブラヒムの話は、きっと何かヒントになるだろう。

 特に、看護師たちに問題点を話し合ってもらおうと、ペイマン先生に看護師を集めてもらった。


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バスラの院内学級の歴史からイブラヒムが語りだした。妻を白血病で亡くしたことから患者の扱いには長けていた。家族の悩みもよくわかる。みようみまねでやってきた活動を深めるために2008年にはシリアのNGOでトレーニングも受けた。

JIM-NETのバスラでの活動は、1)医療支援、2)精神的な支援3)教育支援、4)経済支援だが、2)と3)はプレイルームで行なわれる。
スタッフは、イブラヒムを含めて3人だ。教育省から派遣されているマナールという先生と、元患者のザイナブという3人のチームワークが実にいい。
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[左:ザイナブ  右:イブラヒム]
活動内容を一通り説明すると、一人の患者をどのように支援してきたかの例として、サブリーンのビデオを見せた。
ナナカリーのスタッフの中には涙を浮かべて見ていた人もいた。
続いて、アブサイードが昨年はじめた活動を紹介。「たくさんの子ども達が、とても楽しみにしているんです。」
続いて、感染症対策について問題提起がされた。
「アルコールジェルはどこにおけばいいのか」
このような議論が看護師のなかでされる事はあまりないという。医者が言うとおりに動くだけだ。
「バスラは入り口だけです。しかし、携帯用のジェルを子ども達が持っているんです」
「バグダッドでは、感染症対策を子どもたちにわかりやすくするビデオを作っているんです」
いくつか質問がでたあと、プレイルームを見ながらのディスカッションが始まった。
今日は、とてもきれいに掃除してあるので驚いた。アルコールジェルもこの間は、箱の中に大切にしまってあったが、机の上においってあって誰でも使えるようになっている。
誕生日会のような飾りつけがあって、子どもにとっては、嬉しくなるような効果があるのだが、感染症対策を考えると好ましくない。
「それでは、飾りつけはパーティのときだけにしましょう」
やはり箱だけではだめで、そこにいつもいるスタッフが必要だ。しかし、病院では、医者とか看護師、薬剤師という概念はあっても、ソーシャルワーカーのようなスタッフは位置づけられないのだろう。
ペイマン先生は、「保健省に相談してみます」と力強く語った。
イブラヒムも、アブサイードも一仕事終えた充実感が漂っていた。

サブリーンのビデオ

http://www.youtube.com/watch?v=JB-HrwwQu5Y
さとうまき
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by kuroyonmaki | 2012-05-15 06:12 | アルビル日記