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中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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震災から3ヶ月、我々はどこに向かうのだろう。

6月11日、東日本大震災から3ヶ月が経つ。この間思ったことを、個人的に書いて見たい。
死者1万5405人
行方不明 8095人
避難者  9万0109人という数字を見れば、当然皆が出来ることして行こうという気持ちになる。
初動はそれでいい。しかし、長引く復興で、JIM-NETが何が出来て、どこまで続けるのか、議論が必要である。余りにも、被害が大きすぎて、民間支援で貧者の一灯が、本当に光り輝くことが出来るのか。本来業務であるイラク事業も手薄にしていいのか?
6月8日、JIM?NETは、参加団体による総会が行われた。
現在行っている石巻の事業に関しては、医療を中心に必要性を認め、しばらく活動は継続するが、戦略を練り直す必要がある。
放射能汚染と闘わなければいけない福島の問題に関しては、今まで動かなかったこと、動けなかったことに関しての反省があり、JIM-NETだからこそ、やらなければいけないという考えで一致。一方、イラク事業に関しては、収入予算は、前年度対比では厳しいものになりそうだが、支出に関しては、ほぼ現状を維持していく。そのためには、赤字予算を組むことが議決された。
国益の為に、イラク戦争を支持した日本。
国益の為に、原発をつくり続けてきた日本。そこには、全く同じ構図があり、イラクで米軍が使用した劣化ウラン弾を日本が禁止できない理由も、アメリカの圧力、原子力産業からの圧力に他ならない。
我々は、支援活動をする上で常にそういったことを意識していかないと、日本は生まれ変われない。日本の復興のためには、他者を犠牲にしても良いという国になってしまわないのかという懸念がある。日本には、ネオコン的な考えが深く根付いていることは、イラク戦争で実証されているからだ。この3ヶ月のJIM-NETの活動をきちんと振り返り、戦略を考えていく。
 
さとうまき
 
by kuroyonmaki | 2011-06-13 04:19