中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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カテゴリ:シリア回顧録( 1 )

革命戦士の妊婦



ヨルダンのアーキラ病院には、最近怪我で運ばれてくる患者が増えている。
ベッドに寝ている女性は、兵士に殴られ脊椎を損傷したのか全く体を動かすことができない。意識ははっきりしているが、かすれた声を絞り出すようにしてせて梅井してくれた。
ダマスカスの郊外、ハラスタで平和に暮らしていた。しかし、政府への抗議行動に参加するようになる。最初に秘密警察に逮捕されたときは38日間の拘留だった。友人がお金を払って解放された。
2回目はカティーブの刑務所に28日間拘留された。
3回目は、政府軍に暴行を受け銃で殴られた。背骨がおれて、倒れこみ、兵隊も彼女が死んだものだとおもって置き去りした。その後通りかかった友人が彼女を助けたが、何も知らずに、地元の公立病院に連れて行った。病院は秘密警察に通報し、警察がやってきた。病院で逮捕されるが、その時彼女は妊娠8か月だったので、帝王切開で男の子を出産した。
50日間病院にいたが、警察の目を盗んで外に連れ出し、ヨルダンに逃げてきたのが昨年の12月18日だという。
5人の子どもがいる。子どもたちは彼女の母が、レバノン国境に近いマタヤという場所で避難し育てているという。
彼女は、まだ27歳だが、野戦病院の活動や、反政府活動のリーダーを担うようになった行ったという。
「家族より、シリアのために戦う」という。
何が、彼女を突き動かしたのか。
「ハムザ・ハーティブ」という名前を彼女は言った。

2011年4月29日、ダラアでデモに参加していたハーティブ君13歳がつかまり、拷問を受けて殺されたという事件。
5月下旬、家族の元に戻ってきた遺体は、顔が膨れあがってあごや膝は砕け、
体には無数の切り傷や銃創もあった。ペニスが切断されていたというがアサド政権は、既に、彼はデモ参加時に撃たれ、身元が分からず警察で遺体を保管している間に腐っていったという説明をしている。
彼女は、このニュースを聞き、体の中に熱い怒りが込み上げてきたという。
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by kuroyonmaki | 2014-04-04 01:01 | シリア回顧録