中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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カテゴリ:あしたのチョコ( 12 )

アカベコとイマーン

チョコ募金の絵をかいてくれた一人がイマーンちゃん(8歳)です。

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アカベコの絵を描いてくれました。
出来上がったチョコのカードを持って、イマーンちゃんに見てもらいに行きました。


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事務局長特製アカベコ。日本代表ゴールキーパー川島さんのユニフォームを着せています。
(なぜサッカー日本代表ユニフォームを着ているかは、コチラ⇒http://blog.livedoor.jp/jim_net/archives/52345263.html)


イラクのがんの子どもたちにお土産として持っていくのに
どうせなら福島産のものがいいと思い付いたのがアカベコ。

会津の伝統玩具は、昔、お寺を作るのに大量の材木を運搬せねばならず、
人々が材木を運ぶのに難儀しているとどこからか牛の群れが現れ、
材木の運搬を手伝ってくれました。重労働で多くの牛が倒れる中で
最後まで働いたのが赤色の牛だったといわれ、子どもが生まれると
無病息災のお守りの意味もこめて赤べこをプレゼントすることになったそうです。

イラクでがんと闘っている子どもたちに元気になってほしいという願いを込めて
子どもたちに配っています。アカベコはかわいいのと、首が動くので、子どもたちも大喜びです。

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イマーンちゃんは、2009年1月に急性リンパ性白血病で入院。
1年半の化学療法がうまく行ったかと思われましたが、
2010年に頭痛と痙攣が続き、再発を確認。
放射線治療をうけ、良くなったのですが2012年12月に頭痛と視力低下を訴え、
骨髄を調べたら再発していることがわかりました。

輸血が原因と思われるB型肝炎も発症しているとのこと。
彼女が救われる可能性は骨髄移植しかないそうです。

残念ながらイラクでは骨髄移植を受けることが出来ず、
海外で受ける場合は1000万円以上かかってしまいます。

だからと言って骨髄移植したからといって助かる可能性も、何ともいえず、
一緒に訪れた理事の井下医師の話では、骨髄移植したために命を落とすこともあるとのこと。
がんの子どもや、家族は特別に保護されて、治療に専念できるようにしてあげたいです。


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お知らせ
【11/30】鎌田實代表 命の講演& チョコ募金2014お披露目会

今年もチョコ募金スタートの、オープニングイベントを行います!
皆さんのご来場をお待ちしております!
http://blog.livedoor.jp/jim_net/archives/52363304.html

チョコ募金の受付は12/2~です。
今年もご協力をよろしくお願い致します。
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by kuroyonmaki | 2013-10-27 10:06 | あしたのチョコ
12月2日から始まる、JIM-NETの募金キャンペーン「チョコ募金」。寒い冬を乗り越えるために。

一口500円の募金をしてくださった方へ、チョコレートを一缶プレゼント。
チョコレートは北海道の六花亭さんが原価で協力してくださっています。


今年のテーマは『絆ぐるぐる』です。
カードにはぐるぐると渦巻きが描かれています。
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カードの渦巻きのように絆をぐるぐる世界に回し、
かけがえのない「いのち」を守りたい。
どうか皆様もチョコ募金でこの絆の環にご参加ください。

シリア難民支援を始めた頃、東北支援で知り合った石巻・福島の方たちが
「私たちもたくさんの人たちに助けてもらったので、そのお返しをしたい。」と
シリア難民への衣服の提供を申し出てくださいました。
支援物資の一部が、現在は残っている状況にあり、緊急支援から復興段階へと
移行する過程で、残った支援物資をどうするかというのは、緊急支援の現場での
課題です。 東北に寄せられた支援物資を、次に必要としている地域へ届け、
支援をぐるぐると地球上でまわすことで世界中の人々と助け合えれば、という
想いから「絆ぐるぐる」という言葉が生まれました。


基本コンセプトの「命」をもう一度考える。
缶にはアラビア語で いのち と描かれています。
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チョコ募金のコンセプトは「命をつなぐチョコレート」です。
日本人の善意で、イラクの子たちの命を救おうというものでしたが、
震災後は、逆にイラクの子どもたちから日本への応援メッセージを前面に使い、
昨年は原発事故の経験を生かした「あした」をどう作っていくのか、
もっと○○でもっとみんながスマイルできるようなことは?と、問いかけました。

そして今年は、チョコ募金の基本コンセプトに立ち戻り、「命」をテーマにしました。
・赤ちゃんの命・ 家族の命・友達の命・治療によって助かる命
命と向き合いながら平和・戦争・エネルギー問題などを考え、
より良い社会を作っていきたいと思います。


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お知らせ
【11/30】鎌田實代表 命の講演& チョコ募金2014お披露目会

今年もチョコ募金スタートの、オープニングイベントを行います!
皆さんのご来場をお待ちしております!
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チョコ募金の受付は12/2~です。
今年もご協力をよろしくお願い致します。
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by kuroyonmaki | 2013-10-27 09:58 | あしたのチョコ
「あしたのチョコ」は、募金でもあり、活動でもあります。つまり、チョコを食べることからいろんなことを考えて、「あした」に向かったアクションを起こそうというもの。
 その一つがフェアートレードのカカオ豆を使ったチョコクッキーの製造です。今回、日蓮宗の安穏基金から25万円の助成をうけました。将来的にはチョコ募金のお金も合わせて、ソーラー電気でクッキーを焼いていきたいし、たくさん子どもたちに配れたらいいなあと思っています。

福島県いわき市にある障がい者授産施設「いわき学園」で、カカオ・クッキーの製造を進めています。ベラルーシのベルラド放射能安全研究所によると、カカオが、ポリフェノールとミネラルを豊富に含むために、体内に取り込まれたセシウムを排出する効果があるそうです。インドネシア・パプア州の農民たちから公正な値段で買い付けたカカオ豆を使った健康でおいしいクッキーを開発・製造し、県内の保育園やこども支援団体を通じて配布することを計画しています。
昨年、12月9日には、福島在住の料理研究家の境野米子さんを講師に迎え、福島の子どもたちと一緒にレシピを考えました。
一方「いわき学園」の方でも、試作品をいくつか作ってもらい、最終的な調整をしています。
2月半ばから生産に入り、随時子どもたちに配っていく予定です。
「いわき学園」のスタッフは、「かわいそうだからという支援ではなく、このクッキーが、福島の復興の象徴になるように貢献したい」といってくださいました。
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境野米子先生と子どもたちが一緒にクッキーを作りました。


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いわき学園で打ち合わせる小松真理子

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試作品が出来上がりました。カカオ・ニブ(カカオ豆を粉砕した粒粒)の感触と香ばしさが癖になりそうな味です。
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by kuroyonmaki | 2013-02-03 22:22 | あしたのチョコ
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治療中のアヤ
貧しくて、病院に通うお金も十分ではなかった。まとめて薬をもらってきて家で点滴をしていたという。
お母さんは、「アヤはよく誕生日の絵をかきました。家は貧しかったので、たいそうなパーティをしてあげられなかったったから」彼女の描くパーティはとってもゴージャスだった。
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アヤが最後にかいた絵は、息子の絵だったが、赤ちゃんの息子には似てなくて、少年だった。バイバイ・マキと書いてあったので、一瞬息子ではなく、僕の肖像画かなとも思ったが、まぎれもなく、息子のロンパース。
少年は、鋭い目をして、自転車にこれからのろうと構えている。「あした」を感じる絵だ。
チョコのデザインが終わって、チョコ募金の季節がやってきた。
クリスマス。北海道に避難した息子の写真が送られてきた。
アヤが、2年前に描いてくれた絵にそっくりになっている。
アヤちゃんの遺言。息子は何を感じてくれただろうか。
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by kuroyonmaki | 2013-02-03 04:11 | あしたのチョコ
絵を描いたのは、アヤ・ハイサム。
2010年、ウィルムス腫瘍だったが、診断ミスがあって、治療がうまく進まず、亡くなった。
絵が大好きな子だったので、2009年、2010年のチョコ募金で使った。たくさんのスケッチブックをいただいて、いづれ何か形にしたいと思っていた。昨年、5月、バグダッドにでかけ、アヤの遺族に会いに行った。
お父さんは、医者に、「今の治療じゃだめだ。一か月に一回くらい病院に来るだけでいい。そういう薬はないのか」と食って掛かった。
バグダッド。貧しくて毎日病院に連れてくるのができないのだ。薬をまとめてもらってきて、家で点滴をしていた。
チョコのパッケージをとても大切にお母さんが持っていてくれたのはうれしかった。パーティの絵が多かったのは、
「生まれてから一回くらいしか、ちゃんとした誕生日がやってあげられなかったの」とお母さんが話してくれた。
最後にかいていたというスケッチブック。
7月にみんなでアルビルで滝を見に行ったときの絵がある。お母さんや兄弟に、説明していたんだろう。
ああ、楽しい思い出を作ってあげることができてよかった。
その中に、自転車に乗っている少年の絵があった。
bye-bye Maki と描いてある。これは、僕の息子が1歳の誕生日に買ってもらった三輪車に乗っている絵だ。
7月に、写真を見せて描いてもらったのだが、家に帰ってまた書いてくれたのだ。今度は、少し大きくなっている。
最後の絵が、息子の絵だった。僕は、なんだかとても感動した。
「描いてくれてありがとう」本当にアヤは絵が上手くなっていって、楽しみだった。
この絵を使わない手はなかった。
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by kuroyonmaki | 2013-01-25 22:47 | あしたのチョコ
ネタに使えそうな絵を探していたら偶然メモリースティックに入っていた絵がこれだ。
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電気が来て喜んでいる娘たち。
バグダッドは、未だに停電が続いている。人々は電気がほしいとデモに繰り出している。日本は、電気はいらない。原発止めろという。この差はなんだろう。
イラクは、石油がとれる国なのに未だに充分な電気がない。
それもそのはずだ。日本は、この石油エネルギーのために、アメリカという勝ち馬に乗ろうとしたのだ。よく、イラク戦争を支持したのは小泉首相のキャラクターではないかという人がいるが、それは違う。日本の中東政策は、石油だ。1998年の米英によるイラクの空爆時も、日本は安保理687号を根拠に、攻撃を支持している。
だから小泉であろうが、だれであろうが、アメリカが戦争するといえば、支持するしかない。
ただ、鳩山さんだったら違ったかもしれないが、そのあと辞任に追い込まれるのだろう。
日本がイラク戦争を支持した結果どうだったかというと、予想に反して、なかなか石油ビジネスを抑えることができていなかった。油田の採掘権を抑えれば、イラクが輸出する石油を優先的に確保するだけでなく、輸出額の10%が日本の会社に入ってくるから、戦争を支持する価値があるというもの。皮肉なことに、震災後、原発が止まって、イラクは、優先的に日本に石油を売ることを申し出たそうだ。
自民党の先生方は、「ほら、だから、戦争を支持してよかったでしょう」というのだろうか?
それは、ともかく約5%がイラクからの石油らしい。そして、200万バーレルの産油量を3倍に増やすため日本の企業が進出しているという話もある。しかし、バグダッドに行ってみればわかる。いかに、イラクの人々の暮らしが戦争で破壊され復興していないかということ。無責任に再稼働反対といっても戦争で資源を奪ってたんじゃもっとたちが悪い。イラク人の120万人以上がころされたのだから。
日本に必要なものは、世界と共存することだろう。そのことをこの一枚の絵が教えてくれる。
アヤちゃんの絵を使わなくちゃいけないという思いが昂った。
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by kuroyonmaki | 2013-01-24 22:39 | あしたのチョコ
前回は、鼻血の話でした。
やっぱり、そういう絵を全面に出すのは、どうなのかという議論はあるし、まあそういうのは、普通の商売では使わないでしょうね。でも、NGOってなんなの?て問いたい。
かつて、ベネトンがすごかった時代があって、ボスニアだったとおもうけど兵士の血で染まったシャツが電車のつり広告にぶら下がっていたのを今でも覚えています。
ディレクターのオリビエロ・トスカーニの
「広告はまやかしの幸福を描くのではなく、 企業の社会的姿勢を示すものであるべき」ということば。
賛否両論で世間を騒がしてきたベネトンは、UNHCRとかとも組んでいろいろやっていたみたいだけど、最近はおとなしい。むしろユニクロなんかが、今の時代を先導していますが、古着の支援はしても、メッセージ性には欠けます。NGOもおとなしくなってしまってどうなの?ていうのはある。かわいいだけじゃ、変わらない。
そんな中で、鼻血のデザインは、最高傑作だと思っています。バレンタインに鼻血を流しているパッケージのチョコもらったら、「なにこれ?」と思わざるを得ないでしょう。
A, AB, B, Oの種類をそろえられたというリアリティと血液型のタイプに合わせて、JIM-NETの参加の仕方というのを訴えた。反応は予想通りで、3通ぐらいは、「どうなの」というメールがあったけど、いかに輸血が大変かを理解してもらったと思う。アルビルの病院はセルセパレーターの消耗品を入れることができました。
コムデギャルソンのデザイナーの川久保玲はこんなことを言っています。
「万人には理解されないが、そこから間接的に生まれる力があるからこそ、歩み続けられる。そんな創造のパラドックスを私たちは継続していかなければならない」
そういう言葉に励まされて、チョコレートはラジカルにやっていきたいところですが、その辺のバランスがむずかしいところ。間接的な力をどうつなげていくかが問われているんだと思います。
そんな中今回のテーマってなんだろうって考えたら、やっぱり原発事故があって一年たって、それを乗り越えた、クリーンでさわやかな持続可能な社会のイメージ。
しかし、再稼働するとしないとかで、もめていて、そこにアメリカの圧力が加わってくると、そんなクリーンなあしたなんかないだろうと思えてしまう。
そこで、「あしたのチョコ」っていうコピーでなんでもかんでも考えようと提起したわけです。
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写真は、アルビルのナナカリー病院のプレイルームに張ってあった絵。
ナーディア12歳。このチューリップは、どうしても使いたいと思った。やっぱりこれから過激なことやるにしても、花は、僕も好きだから。
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by kuroyonmaki | 2013-01-15 15:17 | あしたのチョコ
白血病の治療には輸血が必要です。イラクは血液バンクがしっかりしていません。それぞれの病院で保管します。A型が必要なら、親や親戚がその子のために献血します。しかし、血小板だけを数百ml入れようとしたら、10人くらいから献血してもらって遠心分離機をかけて血小板を取り出します。10人も集めるのが大変。
ナナカリー病院は、兵隊さんがよく献血に来てくれます。
 

さて、鼻血の絵をかいてくれたこの血液を調べたら、Aがザイナブ、ABがアヤ・ドリッド、Oがハウラとアヤ・ハイサムという具合に。ところが、ワークショップに参加してくれた子どもにB型がいない。
もしかしたら、ということで思いついたのがサルマン。
実は鼻血のアイデアはサルマン君のものです。
バスラで暮らすサルマン君は、白血病の治療中の2006年に、いきなり鼻血の絵をかいてみんなをびっくりさせました。
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「白血病になってから鼻血が止まらなくなって、子どもの頃、転んで鼻血出していたことを思い出したんだ」といって、鼻血が出ている絵ばかりかいていました。以来サルマン君といえば「鼻血のサルマン」四国にある山本耳鼻咽喉科では、ロゴマークがサルマンの絵になったくらいです。
サルマンがB型だったら、昔の絵を使おう。
それが、どんぴしゃでサルマンはB型でした。
2010年チョコが完成した10月。僕は、バスラにいき、ホテルでサルマンに初めて会いました。さらにでかくなっていたサルマン君は10歳。新しくできたシェラトンホテルまで会いに来てくれたのです。しかし、回転扉が初めて、引っかかってしまいました。
彼の夢は「家具職人になるんだ」そうです。
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そしてプロレスが大好きなサルマン君。
しかし、技を教えてあげようと、ジャーマンで投げようとしましたが無理でした。
*本当は鼻血が出るといけないのでプロレスごっこは禁止されています。
新作をさっそく書いてもらいましたが、相変わらずユニークな絵です。
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チョコに使ったのは、6歳の時の作品だが、
新作はこれ
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by kuroyonmaki | 2013-01-14 13:31 | あしたのチョコ
一緒に絵をかくというのが、チョコのデザインでも大切です。
2月にとりあえず、ヌーラちゃんにいくつか絵をかいてもらっていたのですが、今回のチョコは結構早く缶のデザインを仕上げなければいけませんでした。いつもお世話になっている六花亭。数が増えると、クリスマスやバレンタインの時期にかかるのは大変というので、少し早めに作ることに。
そこで、4月には仕上げなければいけないということで、アルビルでデザインに取り掛かりました。
さて、今回のテーマを決めるのですが、前回のハウラの花の絵がものすごく評判が良かった。いただいた感想に「鼻血はちょと、人にあげたりできませんが、今回のはとてもかわいくていいです!」というのがあった。
そういう意見が来ると事務所からは、「ほら、今年もかわいいのでやってくださいよ!」と迫られるのだ。
 そんなの最初から分かっている。といわけで、2010年の話をしよう。
それまでは、実は死んだ子どもの絵も必ず入れていたんです。なぜならば、10歳ぐらいしか生きられずに、死んでいく子どもたちが残してくれた絵って、本当に生きていたんだよ、この世に生を得たんだよという唯一の証かも知れないし、支援する側にとっては、次は絶対に助けるんだというような決意表明みたいなところがありました。
しかし、なんだかそういうのもつらい。せっかく、この子、すごいアーティストだ!て見出しても、どんどん死んで行って、情が入っているから、本当に悲しい。その分、日本人にとっては、感動的な話でも、がんと闘う子供や家族にとっては、死んじゃいました、という話はできない。「ああ、自分も死ぬんだ」ではなく、がんのサバイバーに、「がんは治るんだよ」って言わせないと。そこで、2010年にはサバイバーを集めて、サマーキャンプをやろうということになった。アルビルに派遣した川添看護師が仲良しになっていた、患者のアーシアの家に連れて行ってもらったときに、画材を買っていった。この一家は、お父さんが魚屋のおっさん。実は、キルクークから、当時のサダム政権のアラブ化政策で追い出さたクルド人ですが、その時は立ち退き料を払ってもらったこともあり、普通のクルド人ほど、サダム政権を憎んでいないという謙虚なおじさん。アーシアちゃんは美人のお嬢さんですが、薬のせいで顔がパンパンに張れていました。日本人が遊びに来るというので、とびっきりのおしゃれをしている。おそらく、日本人は写真を撮るのが好きだから、写真を撮ってもらえると思ってたのでしょう。
僕が買って行ったのが、油絵具だったことがわかり、お兄ちゃんのオサマと一緒にかいた絵は、ものすごく存在感のある花や魚や、かたつむりでした。ところが油絵具が乾かず、アーシアのお洋服につくし、乾かしておいた神が風で飛んで床について、それを踏んで大変なことになってしまいました。
よし、今度は、アクリルで、しかもバグダッドや、バスラのがんを克服した絵のうまい子たちと一緒にかこう。というサマーキャンプを実施したのですが、残念なことにアーシアは、鼻血が止まらなくなり、参加できませんでした。そして、アーシアは間もなく亡くなってしまいました。
デザインを考えていた時、やっぱりアーシアとオサマという兄弟の絵力に負けて、彼らの絵を使うことに。
それを覆うカバーの方には、がんのサバイバー達の鼻血の絵を使ったのです。
Stop 鼻血キャンペーン。アーシアのように輸血できなくて死んでいく子供を何とか助けたい。
この絵は、バグダッドや、バスラから集まってきた子どもたちが最初緊張していたので、アイスブレーキングに、鼻血をテーマに自画像を描かせた。「こんなにつらいことがあったけど、今は元気になりました」という自己紹介用に使ったのです。思い切って、その絵を使ったのです。
さらに、どうせなら4種類のチョコレートにA, AB, B, Oという血液型で分けた。自画像をかいてくれた子供の血液型を調べさせたら、B型だけ絵がない。そこで登場するのがサルマン君です。
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アーシア
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つづく
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by kuroyonmaki | 2013-01-14 09:40 | あしたのチョコ
今年のチョコレートは、アラビア語の文字をデザインしています。

2011年3月の東日本大震災では、イラクは、政府が約8億円の義捐金と、石油原油の優先的な輸出を申し出ています。また、ヨルダンは、医療チームをいち早く福島に送りました。
一方イラクでは、ローカルスタッフや医師たちが集めた募金は約10万円になりました。在日イラク大使は、東京マラソンに参加し、館員から募金をあつめ10万円をJIM-NETに寄付してくださいました。
本当に、ありがたい。
ところが日本はどうでしょう?
復興予算は、被災地にはいかず、政府から仕事を請け負った除染業者はずさんな除染を行っていたり、ピンハネの問題などが再三指摘。なんとも情けない日本です。
アメリカは、「トモダチ」作戦を展開。68億円の予算をかけたそうで、核兵器などを扱う特殊部隊も投入されました。
ところが、三陸沖に派遣された米原子力空母ロナルド・レーガンの乗員ら8人が、 東京電力福島第1原発事故の影響が正確に伝えられなかったため、被ばくして健康被害を受 けたなどとして、同社を相手に損害賠償を求める訴えを米連邦地裁に起こした。請求額は少なくと も数十億円だそうで、「トモダチ」にかみつかれた感じ。
一方、このトモダチ作戦。マイケル・シファー国防次官補代理(東アジア担当)は、「日本に対して、日米同盟の意義を再認識」させたと言っています。そして、民主党政権が崩壊し、自民党は、日米同盟の深化と集団的自衛権の行使を掲げて政権に返り咲きました。これから果たしてどうなるのか「トモダチ」の代償は大きいかもしれません。イラク戦争では、4000人を超える米兵が命を落としています。(もっとも、米兵が直接殺したイラク人は、数万人)シリアを含めて、残念ながら紛争はもっと広まっていきそう。
震災と同時期にシリアでは内戦が激しくなり、2年近くで6万人が死亡するという参事が起きています。難民は50万人を超え、ヨルダンやイラクに流れており、受け入れるコミュニティも大変な状況です。そろそろ、日本も彼らを助けに行かなければならないときでは、ないでしょうか?

さて、アラビア文字を入れたのは、もっと日本とアラブをつなぎたいし、先ほど述べた、イラクやヨルダンからの支援ってあまり知られていないのも残念です。
この文字は、ヨルダンの、画家、ムハンマッドさんに「チョコレート」と書いてもらいました。
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一方、イラクでは、アルビルのお城の周りに看板屋さんがあって、そこのおじさんにも頼んで、「自然エネルギー」をデザインしてもらいました。
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デザインしてくれたターリクさんにチョコをプレゼント。
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by kuroyonmaki | 2013-01-14 07:52 | あしたのチョコ