中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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カテゴリ:サブリーン( 8 )

12月2日、サブリーンのお別れ会が無事に終わった。
イラクのアーティストとして、ちゃんとした会をしてあげたかった。
当日は、朝から会議が続き、準備が遅れてしまった。40枚の絵をつるすのに結構時間がかかる。
今回は、反射とかしないように、ポスターをしっかりと見てほしいとの意図から、アクリル板を取ってしまった。
生でつるすことに。このポスター、水性インクなので、くしゃみとしたら、ダメージが残るので慎重に扱わなければ。
開場時間の前からまっているお客さんもちらほら。
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一人の少女が駆け抜けた、4年間。
サブリーンの最後の言葉は、何度も紹介したように、「わたしは死にます。でも、幸せです。なぜなら、わたしの絵をチョコレートに使ってくれるといっていたから。イラクの子ども達を(チョコレートの募金で)助けてください」
だから、僕たちは、彼女の描いた絵をつかったチョコレートで、募金を頑張ってあつめ、薬を送り続けなければいけない。今までやってきたことをまた延々と続けていく。
でも、僕は、引っかかってしまった。彼女は、生きたい!ともがいていた。「マキおじさんなら助けてくれるの?」とイブイラヒムに聞いていたそうだ。彼女は、もっと、もっと、生きたかったにちがいない。
彼女が入院したときいて、僕は、バスラに会いに行こうと本気で思った。
仲間が死にそうなのに、イブラヒムは、止めろといった。「今のバスラは危険だ。マキが死んだら、JIM-NETはどうなるんだ。イラクの子ども達はどうなるんだ」
痛いところを付いてきた。JIM-NETはあまりにも小さな団体だ。確かに、代わりが育っていない。
だから僕は、バスラに行くのを止めた。良かったと思っている。最後のほうで毎日イブラヒムが送ってくる写真は、耐えられないものだった。たとえ、彼女のお見舞いに行った所で、何の役にも立たなかっただろうし、少女が、もがきながら、衰弱していく姿を見るのは、もっと辛かっただろう。

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サブリーンは、自分の目のガンはアメリカが落としていった爆弾のせいだ。といっていた。
劣化ウラン弾のことを言いたかったのだろう。
サブリーンのガンが、劣化劣化ウラン弾と関係しているという因果関係は、もう、証明できない。
でも、可能性は少なくないだろう。
それでも、日本政府の態度はというと、2003年の10月国会の答弁で
川口国務大臣〈当時)は 「劣化ウラン弾につきまして、アメリカ軍のブルックス准将が、アメリカ軍は少量を持っているけれども、それをイラクで使ったかどうかということについては何も言っていないということでございます。それで、政府といたしまして、アメリカ軍に対して、米政府に対しまして、それを使ったかどうかということの問い合わせをいたしました。何回かいたしましたけれども、それに対しては、米軍としては、ブルックス准将が言ったように、米軍は持っているけれども、それは少量であって安全性に問題はないと考えている、それをイラクにおいて使ったかどうかということについては言わないという回答を得ております。」
アメリカは言わないよ、ということを確認してそれで終わりだ。
とても悔しくなってしまう。もう少し誠意を持った答弁にはならないのか。
6年たってサブリーンが死んだ。悔しい。
あらためて、この戦争はなんだったんだろう。
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鎌田先生も朗読で、サブリーンの思い出を語る。
開場には、水牛でお世話になっている、高橋悠治さんや、評論家の湯川れい子さんも駆けつけてくれた。
いい会だったと思う。
さようなら、サブリーン。
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by kuroyonmaki | 2009-12-07 01:38 | サブリーン
悲しいお知らせです。
先ほど、バスラのイブラヒムから電話がありサブリーンがなくなったとのことでした。
一昨日も夜中にイブラヒムが電話して来ました。
サブリーンが危篤状態で、酸素吸入をしているとのこと。
「私は、死にます。でもうれしいです。なぜなら、私の絵でチョコレートのパッケージを作ってくれていると聞いたからです。イラクの子どもたちを助けてください。」
彼女は、自分が生きて絵を描いたことで、多くの募金が集まり、イラクの子どもたちが助かることに誇りを持っているのです。
 実は、バスラに行くことを考えていました。
北海道の団体から薬をバスラに送ってほしいといわれており、DHLとかいろいろ調べていたのですが、手持ちした方が早いのです。それで、ビザが取れるかどうか、イブラヒムに聞いた所、
「何を言っているんだ、バスラは、今危なくてしょうがない。君が死んだら、イラクの子どもたちへの支援はどうなるんだ!」といわれました。
 サブリーンは、2005年から絵を描いてくれていて、彼女の絵が面白かったので、絶対、チョコレートのパッケージにしたいというひらめきがありました。それで、始めたのが限りなき義理の愛大作戦でした。
だから、彼女なしでは、ここまでこれなかったし、JIM-NETも大きくはならなかった。
そんな大切な、友人が入院しても、お見舞いにもいけない、死んでも葬儀に出ることもできないのです。これが今のイラク。こんなになってしまったのは、国際社会の責任です。
それが、やっぱり口惜しいですね。
彼女が、がんになったのは、アメリカの使った劣化ウラン弾だと彼女は信じていました。
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今日彼女の遺体は、家に運ばれて、明日には、ナジャフに埋葬されるそうです。
僕は、彼女に洋服を買ってあげたことがあります。彼女は勝負服じゃないけど、この服を着ていることで、日本の友達が自分と一緒にいてくれるような気がするんだとサブリーンは言っていたそうです。
 僕が5年ぶりに今年の5月、バスラを訪問したときには、サブリーンは、わざわざこの服を着て会いに来てくれました。僕はとてもうれしかったし、彼女が目の前で、生きていることを実感して、感動しました。
母は、その服を遺品として僕にくれるそうです。

彼女の遺志を受け継いで、頑張らなければいけないけど、ちょっとしんどいですね。
サブリーン、ありがとう。
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by kuroyonmaki | 2009-10-17 05:22 | サブリーン

ベッドのサブリーン

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ようやくサブリーンはベッドで治療を受けるようになりました。
I am very tired ,I cannot eat , I cannot drink , I cannot speak ,I think my life was finished also my dreams was finished

サブリーンは、イブラヒムにたずねました。
「マキおじさんなら、私を助けてくれるの?」
イブラヒムは、
「神のみぞしる」
申しわけないけど、僕はあまりにも非力だ。

 サブリーンは、小さい子どもたちの面倒をよく見てあげるいい子だ。
5月に僕がバスラに行ったときに、オーストリアのドクター・エバも一緒だった。
彼女は、サブリーンに義眼を作ってあげると約束していた。
サブリーンはとってもうれしそうだった。
彼女は、片目が無いので、お嫁にいけないかもしれないっていつも心配していた。
家の中でもサングラスをしていて、もうサングラスをしなくてもよくなるのだ。
ドクター・エバは、院内学級のいすが倒れていたのを、サブリーンが直していたのに気づいて、
「よく気のつく子ね」と褒めていた。
 僕がわざわざ日本から来ることを知って、クウェートで買ってサブリーンに託した服をわざわざ来てくれて、まっていてくれたのがとてもうれしかった。
そういう気配りの出来る子だんだ。
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by kuroyonmaki | 2009-10-01 02:11 | サブリーン

サブリーンの絵新着

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イブラヒムからサブリーンが入院したのでお見舞いに行ったとの連絡が入りました。
これは、9月18日の写真です。
しかし、病院のベッドにあきはなく、地べたに寝ていたとのこと。
サブリーンは目が見えなくなってしまってから、すっかり意気消沈しています。
このとき着ていた服は私が、クウェートで買ってあげたものです。太陽がぎらぎらして元気になりそうなイメージのスパンコールがほどこしてあったのですが、この服を着て元気になってほしいものです。
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サブリーンが、視力を失う直前に描いてくれた絵です。
ここの所サブリーンの絵のタッチが変ってきて、また面白い絵が出てきた矢先の再発。
11月に、サブリーンのポスターをいくつか作ってきますので、日本で展示ができたらいいなと思います。
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by kuroyonmaki | 2009-10-01 01:54 | サブリーン
イブラヒムが最近よくメールをくれる。今日のイブラヒムは、サブリーンのお見舞いに行ってきたという。
彼女は弱りきっている。もう何も見えなくなってしまって、そのことをひどく悲しんでいたとのこと。詳細を知りたくて電話するがつながらない。
インシアッラー!
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by kuroyonmaki | 2009-09-08 02:14 | サブリーン

サブリーンが危ない

イブラヒムに電話。
「サブリーンはとても疲れている。頭痛を訴え、左目もみえなくなってしまった。」
「私にはもうチャンスはない。私の人生は終わってしまうの。」
とすっかり元気をなくている。先週の日曜日にケモセラピーの薬を投与。
イブラヒムは、
「彼女は、もう絵が描けなくなってしまったことをとても悔しがっているんだ」
こんなとき僕は、彼女にどう声をかけていいかわからない。
イブヒムは、「インシアッラー」神の御遺志のままに
という。この言葉は、日本人にしてみれば、時としては、なんでも神のせいにして、自分は責任ないよという風に捕らえられてしまうこともあるのだが、

「人事を尽くして天命を待つ」というのが近い
できるだけ頑張るよ
あるいは、
「頑張らない」とも訳せる。

日本人は、何でもかんでも自分で責任を負わされるから、鬱になってしまうのかもしれない、
もっと共通な大きなことがあって、それは、個人では最初からあがいてもしょうがないものだけど、それでも神は、それに向かって努力しなさいということもあるだろうし、まさに神と自分との役割分担みたいなのが本当はあって叱るべしだ。
僕は神じゃないから、後はやっぱり、もう神に任せる。
宗教がないと神の分まで頑張らなければいけないんだ。
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by kuroyonmaki | 2009-09-04 02:33 | サブリーン

時間切れ

イラクで見てきたことをできるだけ、忘れないうちにしっかり伝えたいと、ここのところブログ書きに集中してきましたが、そろそろ時間切れです。
残りはいずれJIM-NETのメインのHPにまとまったかたちで書きます。
それと、やはり動画でもまとめて行きたいと思っています。それがJIM-NETニュースです。とはいうものの動画編集は結構大変で。。。

もう少しで、ヨルダンを出国するわけですが、最後にイブラヒムから入ってきたニュースです。
サブリーンの様態が悪化しています。
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昨日私は、サブリーンを訪問しました。彼女はとても疲れていて、頭痛を訴えます。様態は悪いです。
「助けて」サブリーンはつぶやくように訴えました。
今日、サブリーンを病院に連れて行きました。
医者たちは、治療のしようもなく、抗生剤を与えることしかできないといっていました。

イブラヒム

写真を見ると、相当疲れている様子です。
それでも彼女は絵を描いてくれたようです。拡大してみると自分がベッドに寝ている絵です。
生きてほしい。

サブリーンの動画を見ながら、がんと戦う少女を応援してください。

http://blog.livedoor.jp/jimnetnews/archives/2009-04.html
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by kuroyonmaki | 2009-08-27 10:17 | サブリーン

サブリーンの癌が再発

毎回、イブラヒムが持ってくるサブリーンの絵を楽しみにしているのだが、今回イブラヒムは少し元気が無い。
サブリーンのがんが再発したという。
2007年の春に再発した。そして、2008年の8月にも再発し、手術をしている。
イブラヒムが医師の診断書を持ってきたので、早速日本の友人の医師に見てもらう。


「5月7日のには見られなかった、頭蓋内転移が8月5日のにはみられると書いてあります。
骨も壊れている所がありとのことです。

放射線、化学療法したうえでの再発ですので手の施しようがない。
余命1-3ヶ月と言ったところでしょうか。」との返事が来た。
僕もイブラヒムもとても重たい気持ちになっている。
何とか、助かってほしい。

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サブリーン家にも男の子が生まれました。
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今回も素敵な絵を描いてくれました。
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by kuroyonmaki | 2009-08-17 00:46 | サブリーン