シリア難民医療支援に9000ドル決定
2012年 09月 18日
JIM-NETでは、ヨルダンで医療活動を中心に立ち上がったシリアのNGO、シリアの救済と開発(Syrian relief and development 以下SRDと記す)へ9000ドルの寄付を決定。
SRDは、在米シリア人を中心に資金を集め、今年7月1日から、ヨルダンのアーキラ病院内に緊急支援室を設けることになり、シリア人専用のクリニックとして機能することになりました。
2か月で述べ1700人の患者が訪れ、200症例の手術を行ったそうです。
また、医療に関しては、シリア国内で、激戦地域になっている都市へ、医薬品を届けたり、地下病院の支援を行っています。
団体の地域代表であるサーレイ医師は、ホムスでボランティアとして野戦病院で働いていましたが、当局に拘束され、3日間、「テロリストの命を助けるのはよくない」と脅されました。その後釈放されましたが、命の危険を感じヨルダンに避難しました。現在ホムスには、一か所しか病院はなく、シリア当局に監視されているので、女性や子供しか行くことはできません。女性ですら家族の情報が当局に伝わることを恐れて病院にいけない状態だといいます。民間のクリニックもことごとく破壊されている状況で、かつてのように看板を挙げての野戦病院もできなくなっています。そこで登場したのが地下病院です。民家に簡単な機材を持ち込んで病院にしています。それらの場所は、当局に見つかると、つぶされてしまうので、秘密にされています。毎日場所を変えているとのことで、スカイプで情報を集約し、けが人が出たら、地下病院に連れて行くように指示しています。私たちが話している間も、サーレイ医師の携帯にスカイプ着信があり、地下病院の場所を問い合わせてきてました。
どのようなん患者が多いのでしょうか?
「けがをした患者などが、緊急でここまで搬送されてくるルートは今のところありません。シリア国内で手当てをした後、一年くらいたってからヨルダンに治療にくる人もいますし、難民として避難してきて、既往症で通院している人。子供が風邪を引いたとか、出産とかいろいろです」
サーレイ先生が紹介してくれた入院中のAさん(40)は、3か月前に、銃撃戦に巻き込まれ、体に弾が2発あたりました。神経が切断され下半身がマヒしました。その後家は爆撃され、倒壊しました。その時、足にもけがを負いました。サーレイさんが、ホムスの地下病院で手当てをした患者さんです。自由シリア軍にタンカに乗せられ、歩いて国境を超えました。ヨルダンでは別の病院で治療を受けていましたが、お金が尽きたので追い出されこの病院に来ました。ここでは、けがの手当てではなく、下半身がマヒして動かないため、お尻のあたりの床ずれがひどく、皮膚の移植手術を行ったとのことでした。
出産にくる患者も多くいます。Bさんは、一昨日出産しましたが、血液型不適合のために抗Dヒト免疫γ(ガンマ)グロブリンという薬を投与する必要があります。こういった高価な薬も支援が必要です。
そこでJIM-NETでは、9000ドルのうち、4500ドルを一般的な薬などの購入とし、残りの4500ドルは、特殊な薬であったり、外科手術後固定するプレートなど個人に限定して使用する部分に充ててもらうことにしました。
難民支援基金に協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今後のJIM-NETのシリア難民支援ですが、SRDに対する追加支援も考慮しながら、イラク国内へ難民として流れているシリア難民の支援に関しても積極的に検討していきたいと思います。また、サダーカをはじめとした他団体との連携も深めます。
写真は今回ビデオ撮影など手伝ってくれたサダーカのボランティア、南雲さん。
募金はこちら
http://www.jim-net.net/supporters/
SRDは、在米シリア人を中心に資金を集め、今年7月1日から、ヨルダンのアーキラ病院内に緊急支援室を設けることになり、シリア人専用のクリニックとして機能することになりました。
2か月で述べ1700人の患者が訪れ、200症例の手術を行ったそうです。
また、医療に関しては、シリア国内で、激戦地域になっている都市へ、医薬品を届けたり、地下病院の支援を行っています。
団体の地域代表であるサーレイ医師は、ホムスでボランティアとして野戦病院で働いていましたが、当局に拘束され、3日間、「テロリストの命を助けるのはよくない」と脅されました。その後釈放されましたが、命の危険を感じヨルダンに避難しました。現在ホムスには、一か所しか病院はなく、シリア当局に監視されているので、女性や子供しか行くことはできません。女性ですら家族の情報が当局に伝わることを恐れて病院にいけない状態だといいます。民間のクリニックもことごとく破壊されている状況で、かつてのように看板を挙げての野戦病院もできなくなっています。そこで登場したのが地下病院です。民家に簡単な機材を持ち込んで病院にしています。それらの場所は、当局に見つかると、つぶされてしまうので、秘密にされています。毎日場所を変えているとのことで、スカイプで情報を集約し、けが人が出たら、地下病院に連れて行くように指示しています。私たちが話している間も、サーレイ医師の携帯にスカイプ着信があり、地下病院の場所を問い合わせてきてました。
どのようなん患者が多いのでしょうか?
「けがをした患者などが、緊急でここまで搬送されてくるルートは今のところありません。シリア国内で手当てをした後、一年くらいたってからヨルダンに治療にくる人もいますし、難民として避難してきて、既往症で通院している人。子供が風邪を引いたとか、出産とかいろいろです」
サーレイ先生が紹介してくれた入院中のAさん(40)は、3か月前に、銃撃戦に巻き込まれ、体に弾が2発あたりました。神経が切断され下半身がマヒしました。その後家は爆撃され、倒壊しました。その時、足にもけがを負いました。サーレイさんが、ホムスの地下病院で手当てをした患者さんです。自由シリア軍にタンカに乗せられ、歩いて国境を超えました。ヨルダンでは別の病院で治療を受けていましたが、お金が尽きたので追い出されこの病院に来ました。ここでは、けがの手当てではなく、下半身がマヒして動かないため、お尻のあたりの床ずれがひどく、皮膚の移植手術を行ったとのことでした。
出産にくる患者も多くいます。Bさんは、一昨日出産しましたが、血液型不適合のために抗Dヒト免疫γ(ガンマ)グロブリンという薬を投与する必要があります。こういった高価な薬も支援が必要です。
そこでJIM-NETでは、9000ドルのうち、4500ドルを一般的な薬などの購入とし、残りの4500ドルは、特殊な薬であったり、外科手術後固定するプレートなど個人に限定して使用する部分に充ててもらうことにしました。
難民支援基金に協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今後のJIM-NETのシリア難民支援ですが、SRDに対する追加支援も考慮しながら、イラク国内へ難民として流れているシリア難民の支援に関しても積極的に検討していきたいと思います。また、サダーカをはじめとした他団体との連携も深めます。
写真は今回ビデオ撮影など手伝ってくれたサダーカのボランティア、南雲さん。
募金はこちら
http://www.jim-net.net/supporters/
by kuroyonmaki
| 2012-09-18 13:16
| 難民