シリア国境、医療支援が必要な難民
2012年 08月 14日
精神疾患を患う46歳の女性。ラマディ総合病院の前で
http://www.nytimes.com/imagepages/2012/07/30/world/IRAQ-2.html
アルワリード難民キャンプでは、治療の必要な患者を、ラマディなどの病院へ搬送し治療費を補填しています。イラク政府がシリア難民の受け入れを表明し、UNHCRがアルワリードにもテントを設置しました。
今まで、とまっていた医療サービスも再開するかと思われましたが、未だにシリア難民は、アルワリードには来ずに、北の国境のカーイムに送られているとのこと。したがって、UNHCRもアルワリードでの支援活動を再開していません。
カーイムでは、学校の校舎に難民が収容されています。
カーイムのシリア側の国境、アルブカマルは完全に自由シリア軍の手に渡ったとの情報で、3000人近くの難民が国境を越えてカーイムに来ます。身元引受人がイラクにいる場合は、彼らは移動が許されますが、学校の校舎も限界があり、近くに難民キャンプを作っています。
写真はカーイムにできた難民キャンプ。しかし、現在準備中で入居者はゼロ(UNHCR)
アルワリード難民キャンプにはJCFが、2009年にクリニックに機材を提供しまいたが、キャンプでクリニックを運営していた団体から、機材をカーイムに移したいとの要請が来ています。しかし、シリア難民が大量にアルワリード難民キャンプに来た場合は、クリニックが再開する可能性も高くむしろ、アルワリードの医療設備を充実させなければいけません。現在関係機関と話し合っているとことです。
2009年8月鎌田實医師が訪問すると診察を求めて患者が詰め掛けた。
我々が、UNHCRなどに提出したレポートで、第三国定住が可能になった患者も何人かいた。
現在は、クリニックは閉鎖されている。我々についてきたガフランちゃん。
一方、患者をラマディの病院に搬送するプロジェクトも今までで、のべ10名に達しました。
先日は、46歳の女性を搬送。彼女は、数年前からふさぎこんでしまいほとんど口も利かなくなってしまいました。テント生活が7年間も続き、回復するには、きちんとしたケアが必要かもしれません。
もう一人の患者は、男性でヘルニアの手術を行ないました。
難民キャンプでふさぎこむ女性。一度病院に連れてきたからといってすぐにはよくならない。
継続して病院に通院しなくてはならない患者がたくさんいます。引き続きご支援をお願いします。
郵便振替口座 00540-2-94945 口座名:日本イラク医療ネット
通信欄に 「難民支援」とお書きください
by kuroyonmaki
| 2012-08-14 14:44
| 難民