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中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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アヤに関して アブサイードから

7月、私は、アヤとお父さんを連れ、バグダッドから5-6時間かけてアルビルに行きました。JIM-NETが主催するサマーキャンプに参加するためです。
アヤはとっても幸せそうで、彼女は、「今度はいつこれるの」と聞いていました。病気のことをすっかり忘れ、ハウラやザイナブ楽しそうに遊んでいました。「私が大きくなったら、先生になって、子ども達に、今日の旅行のことを話したいな。友達になった患者のみんなや、JIM-NETの日本人や、イラク人スタッフと一緒に、とても幸せな時間を過ごせました。」
アヤは、今度はいつまたみんなに会えるのと聞いてきました。
そんな彼女がなくなったのはとても残念です。

アブサイード(JIM-NETバグダッド事務所)

アヤの父親からは、以前も、アルビルに日本の医者が入って、改善活動をやっているのなら、アヤの診察をしてほしいといわれていました。いくつかの病院を転々としていたアヤ、お父さんはセカンドオピニオンを聞きたいのだろうと、7月のサマーキャンプにアヤが参加する際に、ナナカリーの医師をしょうかいしました。
「今の治療法では、一週間に2回以上病院に行かなくてはならないときもある。もっと病院に行く回数をへらせる治療法はないか」というのです。
よく聞くと、お父さんは、アヤを病院に連れて行く日は、仕事が出来なくなり、今までたまった借金を返せないというのです。
「そんな、都合のよい治療法はありません。きちんと言われた日に病院に来ないと娘さんは助かりませんよ」
心配そうに、やり取りを見ていたアヤ。
アブサイードが、「わたしがアヤを病院に連れて行くから。」画像10

そのときのアヤのうれしそうな顔を忘れられません。まさか、こんなに早く、逝ってしまうとは。残念でなりません。DSC03726

今年の2月、病院にアヤを連れて行くアブサイード。よく面倒を見ていた。

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by kuroyonmaki | 2010-09-05 14:12