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中東を拠点に国際協力の分野で活動する佐藤真紀のオフィシャル・ブログ コメントはkuroyonmaki@yahoo.co.jpまで


by kuroyonmaki
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アートする後藤健二のeyes

イラクをどういう風に伝えていくのか。僕たちの伝える手段って言葉しかない。
しかし、いい加減しゃべりづかれたというのも事実なのだ。
9月1日、米軍のイラク戦争は終わった。今までの作戦「イラクの自由」から、「新たな夜明け」に変るという。それでも僕たちは、相変わらず、病院が大変だ、水も電気も不足しているとしゃべり続けなければならない。そのしんどさ。
先日、友人のジャーナリストが、コードというユニットを立ち上げた。
後藤健二[ジャーナリスト]+こうづなかば(ビジュアリスト)である。
その展覧会が、世田谷ものづくり学校で開催されたので見てきた。
小学校の校舎をカフェや画廊、アトリエとして使用している多目的空間。
IMG_2435


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カフェも小学校の給食室という懐かしさがありながら、おしゃれ。IMG_2416

後藤健二さんはインディペンデントプレスで活動するフリーのジャーナリスト。アフガンやソマリア、イラクなど紛争地を取材している。
取材したビデオ映像の中から、こうづさんがワンシーンを切りだしてアート作品に変えていくという手法。IMG_2418

当然だが、芸術的な完成度の高い作品に仕上がっている。
こうづさんは、インタビューのなかで
「後藤の報道映像を、一瞬たりとも「素材」として見てはいけないときめた。今回は映像やそこから切り出した画像を自分の中から何かが湧き出てくるまで見続け、湧き出たものを作らせてもらっている」と語っている。
後藤さんは、
「革命をやろうとしている。今までの価値観をチャラにして、新しい価値観を作り上げようとしているんだ。壊すだけなら戦争と同じ。革命は今あるものと違うものを丁寧に作っていかなければならない」IMG_2426

という。
後藤さんは、自らの役割を「伝書鳩」という。「どんな方法でもいいから伝えたい」という。それは、僕にとっても同じだ。伝えなければならない。しかし、日本社会の閉塞感、伝えることにいつもおびえている自分がいる。
僕にとって、NGO活動は、ひとつの作品だった。JVCの代表をやっていた岩崎駿介が、「NGOは、創造だ」というようなことを書いていたと思う。今の若い人たちがどれほど創造しているのだろうか?そして、革命はどうだろう。レールをつくり、レールの上しか走ろうとしない。マドンナが、「あなたたいは、本気で革命を起こす気があるの?」と聴衆に向かって問いかける。レールの上しか歩けないなんて、到底本気には思えないのだ。
僕も、本気になるべきだと自分に言い聞かせている。そろそろ、動き出そうと思うのだ、
by kuroyonmaki | 2010-09-02 01:56